SIMロック原則禁止と対応周波数帯(Band)制限

2022/08/14

スマホ ニュースのその後 周波数 放送・通信

t f B! P L

2021年10月1日、総務省のガイドラインにより、携帯電話キャリア各社が2021年10月以降に発売するスマートフォンなどにSIMロックをかけて販売することが原則禁止となった。これに伴い購入してすぐにでも他社のSIMに差し替えて使用する事ができるはずであった。しかし携帯電話キャリアが販売するスマートフォンは自社が免許を受けた周波数バンドにしか対応していないことが多く、SIMカードを差し替えても利用できない端末が少なからずあり、それがSIMロック以上に他社での利用を妨げており、SIMロックを原則禁止とした効力を実質無効にしてしまっている可能性があるとして、行政から問題視する声が挙がっている。この問題を議論すべく総務省は、競争ルールの検証に関するワーキンググループ(WG)」において、携帯電話端末における対応周波数帯(Band)の「制限」に関する検討を行った。

SIMカード

以下に会議の後に公表されたもを抜粋した。頻繁に出てくる略語の意味を以下に示す。

MVNO(Mobile Virtual Network Operator)(仮想移動体通信事業者)の略。携帯電話などの無線通信インフラ(ケータイやスマホに電波を送るための基地局など)を他社から借り受けてサービスを提供する事業者。

MNO(Mobile Network Operator)携帯電話の無線通信ネットワークを独自に保有する通信事業者。自社のサービスのほか、仮想移動通信事業者(MVNO)にサービス提供も行う。移動通信事業者。日本の主なMNOはNTTドコモ、ソフトバンクモバイル、KDDI、楽天モバイルなど。

RMJ 一般社団法人リユースモバイル・ジャパン 中古通信端末販売事業者の業界団体。

移動端末設備の円滑な流通・利用の確保に関するガイドライン(令和3年8月改正)
https://www.soumu.go.jp/main_content/000763143.pdf

携帯電話端末が対応する周波数の現状について 令和4 ... - 総務省
https://www.soumu.go.jp/main_content/000798884.pdf

検討の方向性(案)について - 総務省
https://www.soumu.go.jp/main_content/000815214.pdf


第3章 モバイル市場等に係る課題
1.携帯端末の対応周波数等について    85ページ~111ページ

”携帯端末については、事業法上の技術基準(電気通信回線設備に障害を与えない等)、電波法上の技術基準(混信等の防止等)への遵守を求められる一方で、「どの携帯電話事業者(MNO)の周波数に対応するか」についてのルールは現在存在していない。
この結果、MNOが端末メーカから調達して販売する端末(いわゆる「キャリア端末」)の中には、他のMNOに割り当てられた周波数に対応していないものがある。実際に、端末メーカや端末の機種によって対応周波数の状況は区々であり、全MNOの周波数に対応した端末も販売されている一方で、端末メーカや端末の機種によっては、特定のMNOに割り当てられた周波数のみを中心に対応し、他のMNOの周波数には対応していないものも少なくない。こうした端末については、他のMNOに乗り換えた際に継続して利用しようとしても、通信性能が低下する(例:エリアが狭くなる、速度が低下する等)場合がある。このため利用者にとって乗換えの障壁となる、との指摘がある。”

諸外国の状況

欧州においては、基本的に各国内で販売されている携帯端末は、全て各国内の全てのMNOの全ての周波数帯に対応しており、日本と同じような課題は存在していない模様である。また、そのためと思われるが、この問題に対する政策的な検討が行われた様子も確認できなかった。韓国においては、欧州と同様に、国内で販売されている携帯端末は全てのMNOの周波数帯に対応している。同国においては、端末のUSIMを交換しても全てのMNOの通信サービスが利用可能となるようにしなければならないことを求める規制があり、原則、全ての端末が全てのMNOの周波数に対応している。
主要諸外国の中では、米国のみが、日本と同様に、MNOが販売する端末が、他のMNOのみに割り当てられた周波数に対応していない場合がある

MNO からの意見

他キャリアの周波数への対応についての考え方

  • 端末を調達・発注する際、他社の周波数について実装を求める依頼や制限を行うことはなく、あくまで端末メーカの判断に委ねている。仮に、全てのMNOの周波数に対応する場合は、端末コストの上昇や筐体が大きくなる等、商品性が低下する可能性がある。(第28回会合:NTTドコモ)
  • 自社以外に割当てられている周波数帯(バンド)を搭載するか否かについて、当社側で制限を行うことはない。(第28回会合:KDDI)
  • 当社が依頼する自社に割り当てられた周波数以外への対応に関しては端末メーカが判断。(他社周波数に対応する場合)納入コスト上昇の懸念はある。(第28回会合:ソフトバンク)

○ メリット

① 他社の周波数にも広く対応した端末のメリット

  • 携帯電話事業者の乗換え時に、エリアが狭くなる等の通信機能が制限されない可能性がある。(第28回会合:NTTドコモ)
  • 端末を変えずに携帯電話事業者を乗り換えたい利用者にとって、乗換え先での利用可能エリア
  • 通信品質に対する懸念の一部が解消されることになる。(第28回会合:ソフトバンク)
  • 利用者の視点に立てば、本来的には、どの端末であっても、どの回線でも、大きな不利益なく使用できることが望ましい。(第29回会合:MVNO委員会)

 ② 自社の周波数を中心に対応した端末のメリット
  • 自社のネットワーク展開・高速化方針を踏まえた周波数実装が可能となり、各社割り当てられた独自の周波数対応や組み合わせに対応することで、安定的かつ高速の通信を享受できる可能性がある。 (第28回会合:NTTドコモ)
  • 利用者がより高速かつ安定的に自社のネットワークでスマートフォンをご利用いただけるようになっている場合があり、SIMフリー端末などと比較して、当社が実現したい機能について性能の差が生じるケースは想定される。(第28回会合終了後追加質問への回答:KDDI)
  • NTTドコモと同様である。(第28回会合終了後追加質問への回答:ソフトバンク)

○ デメリット

  • iPhoneのように複数のMNOの周波数に対応することを前提とした設計の場合、周波数の組み合わせ等により、キャリアアグリゲーションやMIMO等の高速通信に対応せず、対応している端末と比べ通信速度が下回る可能性がある。他社の周波数にも広く対応することで、端末価格の上昇や筐体が大きくなる等、商品性が低下する可能性がある。(第28回会合:NTTドコモ)
  • 自社の周波数を中心に対応した端末は、MNOの乗換え時に、サービス
  • 通信機能等の利用が一部制限される可能性がある。(第28回会合: NTTドコモ)
  • 自社に割当てられた複数の周波数に対応していない端末は、キャリアアグリゲーション等が利用できずスループットが低下する場合がある。(第28回会合:KDDI)
  • 端末販売価格の上昇の影響が懸念され、利用者が低価格の端末を選択する機会を奪ってしまうことにつながり、利用者に不利益が生じる懸念がある。(第28回会合:ソフトバンク)


全キャリア周波数対応のルール化又は業界標準化のメリット・デメリット

  • ルール化は、利用者利便は高まるが、一般的には端末メーカのコスト増になる可能性があり、提供価格に影響することが懸念されるため、十分な検討が必要である。端末製造・開発コスト等の詳細は端末メーカへの確認が必要である。(第28回会合:KDDI)
  • 端末販売価格上昇の影響が懸念され、利用者が低価格の端末を選択する機会を奪ってしまうことにつながる懸念があることから、状況に鑑みれば、ルール化を行うことは適切ではないと考える。加えて、技術的側面からの実現性、試験工数の増加、さらにMNOが販売する端末にのみ当該ルールが適用される場合は端末メーカが直接販売する端末と適用されるルールが異なることになり不公平や利用者の混乱が生ずるおそれがあることから、端末メーカにも影響について確認してほしい。(第28回会合:ソフトバンク)
  • 一定以上の販売シェアを有する端末製造事業者においては、全てのMNOへ対応するよう義務付けることは考えられる。(第28回会合:楽天モバイル)
  • ルールによって、日本で販売される全てのスマートフォンやタブレットが、全てのMNOの周波数に対応することが理想だが、反面、端末の開発・製造コストへの影響等が懸念される。(第29回会合:MVNO委員会)
  • メリットとして、利用者が安心して購入できるようになり、中古端末事業者も販売しやすい環境が整う。 デメリットとして、MNO独自の付加価値や特性を備えた端末の減少や、販売量の少ない端末メーカにとってコスト高となり 結果消費者の選択肢が減少する可能性を危惧している。(第30回会合:RMJ)



携帯端末については、電気通信事業法上の技術基準(電気通信回線設備に障害を与えない等)、電波法上の技術基準(混信等の防止等)への遵守を求められる一方で、「どの携帯事業者の周波数に対応するか」についてのルールは現在存在していない。

  •  この結果、携帯電話事業者(以下、本資料において「携帯キャリア」という。)が端末メーカーから調達して販売する端末(いわゆる「キャリア端末」)の中には、他の携帯キャリアに割り当てられた周波数に対応していないものがある。
  •  実際に、端末メーカーや端末の機種によって対応周波数の状況は区々であり、全ての携帯キャリアの周波数に対応した端末も販売されている一方で、端末メーカーや端末の機種によっては、特定の携帯キャリアに割り当てられた周波数のみを中心に対応し、他の携帯キャリアの周波数には対応していないものも少なくない。
  •  こうした端末については、他の携帯キャリアに乗り換えた際に継続して利用しようとしても、通信性能が低下する(例:エリアが狭くなる、速度が低下する等)場合がある。このため利用者にとって乗換えの障壁となる、との指摘がある。
  •  実際、総務省消費者センターには、事業者を乗り換えようとした際に初めて対応周波数の関係で現在の端末をそのまま使用できないことを知った、といった意見・苦情が寄せられている。


他のMNOの周波数に係る指示等

  • 過去、要求仕様にないバンドについて、MNOから排除指示を受けたことはない。
  • MNOから他のMNOの周波数への対応制限等の要求はなく、メーカが独自に決定している。
  • 他のMNOの周波数については、これまで、MNOから指示、要請等を受けたことはない。メーカにてコスト・デザイン等を総合的に判断している。

(イ)他のMNOの周波数への対応の決定
○ 経済合理性に基づく決定

  • 経済合理性(顧客訴求と発生費用・経費の関係)に基づき搭載バンドを決定している。
  • 他のMNOの周波数に対応すると、端末サイズやコストに影響があるため、最適な構成を検討の上決定している。

○ バンドの性質の違いによる決定
  • プラチナバンドは優先的に対応している。容量拡大バンドは可能な範囲で対応している。
○ 端末の価格帯に基づく決定
  • 全てのMNOと取引があり、共通設計により自主的な判断の結果、対応バンドが多い。結果として、高価格帯商品は多くのバンドを搭載。低中価格帯商品は各MNO向けに最適なバンドを搭載するほか、MVNO向けにオープン市場商品も販売している。
○ 製造・開発コストの効率化に基づく決定
  • 可能な限りグローバルに仕様を共通化し、製造・開発コストを効率化している。結果として、全てのMNOの主要周波数帯に対応した共通機種を実現している。

対応の方向性

事業者の乗換えを妨げる障壁を極力減らす観点、また、実際に利用する携帯端末の購入者の視点に立てば、本来的には、どの端末であっても、どの回線でも、大きな機能制限等がない形で、利用できることが望ましい。
現在は、特定の MNO の回線に対して十分な又は一定の通信性能を発揮する一方で、他の MNO の回線に対しては、相応の通信性能を発揮できない端末も販売されている。そうした端末については、事業者乗換えの妨げの一要因となるとともに、利用者が十分に理解しないまま購入し、後から事業者を乗り換えようとした場合、利用者に思わぬ不利益をもたらすおそれもある。
現時点では、こうした問題に直面したことのある利用者は限定的であり、これらの問題が市場において広く認識されているとまではいえない
今後、問題が拡大する前に、必要な対応について検討することが適当。
MNO が、端末メーカからキャリア端末を調達する際に、当該 MNO 以外のMNO の周波数や回線に対応するか否かについて、どのように決定しているかヒアリングをしたところ、MNO 各社からは、端末メーカの判断に任せているとの回答が得られた。端末メーカ各社からも、基本的に端末メーカ自身が最終的に決定しているとの回答があった。
MNO が、自社が販売する携帯端末について、端末メーカに対し、自社の回線に対応するための機能の実装を求めることは当然のことである。他方で、周波数を含めて、他の MNO の回線に対して相応の通信性能が発揮できなくなるような対応を求めることについては、正当な理由は見出し難く、事業者間の競争の促進にも資さない。
こうした行為について、ガイドラインに明記することなどにより、禁止されるべき旨を明確にすることが適当。
端末メーカ各社からのヒアリングにおいて、複数の端末メーカから、携帯端末の対応周波数の範囲を広げることについては、開発費・部材費・認証費などの影響があり、製造コストの増加要因となるとの説明があった。また、そのコスト増加要因については、一般に、低価格帯端末の方が影響が大きく、高価格帯端末は複数周波数に対応した部品(モジュール)を活用することが多いため、コスト増加要因は限定的。
他方で、特定の MNO のみに対応した端末を製造した場合、製造ライン管理コストの増加につながり、また、端末を他の MNO に転用できないため、コスト負担が増えるとの意見もあった。
各社の事業戦略の下、消費者ニーズや、端末メーカによっては MNO との製品戦略に係る協議なども踏まえた上で、実際の端末スペックを決定している。
結果として、共通設計により複数の MNOに対応した端末を開発・製造する場合もあれば、特定の MNO に特化・最適化された携帯端末を開発・製造する場合もある模様。

ルール化・標準化についての考え方

事業者乗換えの妨げとならないような携帯端末をできるだけ広く市場に普及させるという観点からは、携帯端末について、例えば、各 MNO の主要な周波数に対応することをルール化・標準化することが一つの案。
他方で、こうした措置を講じることについては、特に、低価格帯の端末ニーズに沿えなくなる、利用者の選択肢を奪うことになるとの懸念。
現在販売されている端末と同じような選択肢が減る可能性も否定できない。
ルール化・標準化については、メリットとデメリットが併存すると思われるが、現時点では、国民利用者の多くがこうした問題を認識していない状況にあり、携帯端末がどうあるべきといった議論が熟しているとはいえない、現時点で拙速にルール化・標準化を推し進めることは適当ではない。このため、当面は、端末メーカの自主性を尊重し、端末の製品性なども踏まえた端末メーカ各社の経営判断の下で、可能な範囲で複数の MNO に対応した端末を開発・製造することを促していくこととし、そうした考え方を、ガイドラインなどの形で示すことが適当である。その際には、公正競争上の観点から MNO4社に割り当てられている周波数帯に対応することが、また、複数周波数に対応した通信モジュールを採用する高価格帯の端末においては当該通信モジュールに搭載された国内周波数帯に対応することが望ましいことを明らかにすることが適当である。



総務省|競争ルールの検証に関するWG|競争ルールの検証に関するWG(第34回)
https://www.soumu.go.jp/main_sosiki/kenkyu/denkitsushin_shijo/02kiban03_04000848.html


周波数帯(バンド)とは

携帯端末で通信・通話するための回線の事で、周波数帯で区分され『Band〇〇』『バンド○○』『B〇〇』という形で記される。
もちろんBand1・Band3以外にも多くのBandが存在し、中には『ドコモだけ』『auだけ』『SoftBankだけ』というようなBandも存在する。
そしてこの周波数帯こそがSIMを差し替えて使う際にもっとも重要な部分となります。

キャリアで契約したSIMを同時に購入したスマホで使う分には問題ないが、キャリアのSIMを他キャリアのSIMロック解除されたスマホで使う場合や、MVNOのSIMをキャリアのスマホやSIMフリースマホで使う場合、SIMカードとスマホの対応周波数が合致していないと電波が繋がり難くなったり、最悪の場合は通信できない。

世代ごとの周波数帯

※2020年4月現在
5G・4G・3G・2Gのバンド
日本国内で使用されているバンドは太文字

5Gの周波数帯

  • Sub6(Frequency Range 1)
    Band:n1, n2, n3, n5, n7, n8, n12, n14, n18, n20, n25, n28, n29, n30, n34, n38, n39, n40, n41, n48, n50, n51, n65, n66, n70, n71, n74, n75, n76, n77, n78, n79, n80, n81, n82, n83, n84, n86, n89, n90
  • ミリ波(Frequency Range 2)
    n257, n258, n260, n261
5Gのバンド表記には数字の前にnがつく。n78はグローバルバンドなので多くの国で使用されている。


4Gの周波数帯

  • Band:1, 2, 3, 4(AWS), 5, 6, 7, 8, 9, 10, 11, 12, 13, 14, 17, 18, 19, 20, 21, 22, 23, 24, 25, 26, 27, 28, 29, 30, 31, 33, 34, 35, 36, 37, 38, 39, 40, 41, 42, 43, 44, 45, 46, 65, 66

北米ではBand2,4、欧州・アジアはBand1,3が中心。特にBand3はグローバルバンドなので北米以外の国に行く際は必須といっても良いでしょう。また北米で販売されているものはスマホ(iPhone以外)は欧州・アジア向けの周波数帯に対応していないものが殆どなので、違う国で使う際には注意が必要です。


3Gの周波数帯

  • W-CDMA
    Band:1, 2, 3, 4(AWS), 5, 6, 7, 8, 9, 10, 11, 12, 13, 14, 19, 21, 22, 25, 26
  • CDMA2000
    バンドクラス:0-0, 0-1, 0-2, 0-3, 1, 2, 3, 4, 5, 6, 7, 8, 9, 10, 11, 12, 13, 14, 15

4G同様に北米はBand2,4(AWS)、欧州・アジアはBand1,3のW-CDMA方式が中心。
日本のau・中国の電信・米国のVerison等CDMA2000方式を採用しているキャリアもある。W-CDMAとCDMA2000には周波数が同一でも互換性はない。


2Gの周波数帯

FDD - TDMA
GSM(Global System for Mobile Communications)ジーエスエム
1900MHz, 1800MHz, 850MHz, 900MHz
日本では使用されていないが、世界212ヵ国で採用され海外では使用されている国もまだ多くある。
D-AMPS - 北米を中心に採用。
PDC - 日本電信電話公社が開発した自動車電話の方式。日本の自動車電話・携帯電話・列車電話で採用されていた。
800MHz/1.5GHz
FDD-CDMA
cdmaOne - 第2.5世代 (2.5G) に分類される。
2010~2025MHz帯

ドコモが使用する周波数帯


第5世代(5G)

Sub6
n78(3.7GHz)
n79(4.5GHz)

ミリ波
N257(28GHz)

2020年3月25日に国内では初となる商業用サービスを開始。
サービス開始当初は全国150ヵ所で受信最大3.4Gbps、6月以降受信最大4.1Gbpsとなり、6月末からは全都道府県へ展開。

第3.9世代-第4世代(4G/LTE)

通信方式:FDD-LTE
Band1(2.0GHz) カバー範囲の広いメインの周波数帯。最重要
Band3(1.7GHz) 東名阪限定の150Mbpsの高速周波数帯
Band19(800MHz) 山間部など電波が届きにくい場所をカバーするプラチナバンド。最重要
Band21(1.5GHz) 主に地方で利用されている周波数帯
Band28(700MHz) プラチナバンドだが2015年~利用され始めた周波数帯

通信方式:TDD-LTE
Band42(3.5GHz) キャリアアグリケーション用の高速周波数帯

第3世代(3G)

通信方式:W-CDMA,HSPA等
Band1(2.0GHz)・Band6/19(800MHz)
Band1がメインでBand6/19(FOMAプラスエリア)で山間部等の電波の届きにくい場所をカバー。2026年3月末サービス終了予定。


auが使用する周波数帯

第5世代(5G)

Sub6
n77(3.7GHz)
n78(3.7GHz)

ミリ波
n257(28GHz)

2020年3月26日国内で2番目となる商業用サービスを開始。
サービス開始当初は全国15都道府県の一部エリアで提供、同年の夏以降全都道府県の主要都市に展開。(基地局数2021年3月: 約1万局、2022年3月: 2万局超)

第3.9世代-第4世代(4G/LTE)

通信方式:FDD-LTE
Band1(2.0GHz) メイン周波数帯だがカバー範囲は狭い
Band3(1.7GHz) 2019年春に運用開始されたばかりで実用度は不明 Band11(1.5GHz) 幻の周波数帯と言われる程エリアが狭い
Band18/26(800MHz) プラチナバンドでメイン周波数帯。B1より重要
Band28(700MHz) エリア拡大中のプラチナバンドですがまだB18/26程重要ではない

通信方式:TDD-LTE
Band41(2.5GHz) UQコミュニケーションズから借りている。WiMAX2+の事
Band42(3.5GHz) キャリアアグリケーション用の高速周波数帯

第3世代(3G)

通信方式:CDMA2000,EV-DO等
バンドクラス0-2(800MHz)・バンドクラス6(2.0GHz) 現在は4G・5G対応端末しか販売されていませんが、停波したわけでは無いので対応したSIMと対応端末であれば使用する事が出来ます。2022年3月末サービス終了。


SoftBankが使用する周波数帯

第5世代(5G)

Sub6
n77(3.7GHz)

ミリ波
n257(28GHz)

2020年3月27日に国内で3番目となる商業用サービスを開始。
開始当初は都市部を中心とした一部エリアだけであるが、2021年12月までに人口カバー率90%をを目標にインフラを整備。
ドコモ・auと違いグローバルバンドのn78を取得できなかった。

第3.9世代-第4世代(4G/LTE)

通信方式:FDD-LTE
Band1(2.0GHz) 広範囲をカバーするメイン周波数帯/
Band3(1.7GHz) 吸収したY!mobileのメイン周波数帯だったので通信エリアも広い
Band8(900MHz) 山間部など電波が届きにくい場所をカバーするプラチナバンド
Band11(1.5GHz) あまり使用されていないので気にしなくてもよい
Band28(700MHz) プラチナバンドだがdocomo・au同様あまり重要ではない

通信方式:TDD-LTE
Band41(2.5GHz) Wireless City Planningから借りている周波数帯。AXGPの事
Band42(3.5Hz) docomo・au同様キャリアアグリゲーション用の周波数帯

第3世代(3G)

通信方式:W-CDMA,HSPA等
Band1(2.0GHz)・Band8(900MHz)
Band1がメインでBand8(プラチナバンド)で山間部など電波届きにくい場所をカバー。2024年1月下旬サービス終了。

楽天モバイルが使用する周波数帯

第5世代(5G)

Sub6
n77(3.7GHz)

ミリ波
n257(28GHz)

SoftBank同様グローバルバンドのn78を取得できなかった。

第3.9世代-第4世代(4G/LTE)

通信方式:FDD-LTE
Band3(1.7GHz)
現在の基地局のないエリアではau Band18をローミングして補完。

用語補足

  • SuB6とは
    Frequenccy Rage1(FR1)の呼称で6GHz未満の5G周波数帯。日本には3.7GHz帯と4.5GHz帯が割り当てられている。
    ミリ波と比べると低周波数帯なのでカバーエリアは広いが速度に関しては劣るものの、現状ではメインはこちらなのでミリ波より重要となる。
  • ミリ波(mmWave)とは
    Frequenccy Rage2(FR2)の呼称で30~300GHzの5G周波数帯。n257は28GHzですがミリ波にカテゴライズされている。
    高周波数帯なので障害物に弱く広範囲をカバー出来ない為、人が多く集まるような場所をスポットでカバーしていく形で整備されていく。
  • プラチナバンドとは
    700MHz~900MHzの低周波数帯の呼称。速度は遅いが障害物に強く広いエリアをカバーできる。携帯端末で通信通話する際、高い周波数帯は周波数の特性上、速度は速いが障害物に弱いという弱点がある。したがって山間部や建物内・地下などもカバーできる比較的周波数の低いプラチナバンドがサービスエリアにとって重要になる。

SIMとスマホの組み合わせ

各キャリアから発売されている端末(スマートフォン)と他キャリアのSIM又は他キャリアの回線を使用したMVNOのSIM(格安SIM)の組み合わせによってエリアが狭くなる、速度が低下する、通信できない等の問題が発生する可能性がある。
同一機種の各キャリアバージョン(SIMロック解除済)で比較したものがある。
各キャリアから発売されているXperia1(SIMロック解除済)に他キャリアのSIM又は他キャリアの回線を使用したMVNOのSIM(格安SIM)を挿して利用する場合。

キャリア版Xeria1の対応周波数

docomo版(SO-03L)

4G Band1,3,19,21,28,42
3G Band1,6,19

au版(SOV40)

4G Band1,3,11,18,26,28,41,42
3G Band1(※)
※au VoLTE対応スマホはCDMA2000に対応していないがW-CDMA方式の3G周波数に対応している。

SoftBank版(802SO)

4G Band1,3,8,11,28,42
3G Band1,8

docomo又はdocomoの回線を使用したMVNOのSIM(格安SIM)を挿して利用する場合

au版(SOV40)に挿した場合
4G Band1,3,11,18,26,28,42
3G Band1
SoftBank版(802SO)に挿した場合
4G Band1,3,8,11,28,42
3G Band1,8
両方ドコモのプラチナバンドとFOMAプラスエリアを掴まない、東名阪以外だとBand3が使用できない、B28は殆ど置局(基地局を設置)されてない、B42は単体では通信しない、と実質Band1のみの運用となるので実用エリアはかなり狭くなる。


au(VoLTE)又はau(VoLTE)の回線を使用したMVNOのSIM(格安SIM)を挿して利用する場合

docomo版(SO-03L)に挿した場合
4G Band1,3,19,21,28,42
3G Band1,6,19
SoftBank版(802SO)に挿した場合
4G Band1,3,8,11,28,42
3G Band1,8
auはプラチナバンドであるBand18をメインに置局(基地局を設置)しているのでBand1に対応していたとしても、ほとんど使い物にならない。もちろん3Gも使えない。


SoftBank又はSoftBankの回線を使用したMVNOのSIM(格安SIM)を挿して利用する場合

docomo版(SO-03L)に挿した場合
4G Band1,3,19,21,28,42
3G Band1,6,19
au版(SOV40)に挿した場合
4G Band1,3,11,18,26,28,42
3G Band1
SoftBankのメイン回線であるBand1は基地局が多くカバー範囲が広い上に、旧E-MOBILEを吸収している為Y!mobileのメイン回線であるBand3も使える為プラチナバンドを使えなくてもそこそこ使える。この中では1番使えます。


周波数帯まとめ

キャリア販売のスマートフォンはたとえSIMロック解除したとしてもキャリアによって使用できる周波数帯(搭載されている周波数帯)が異なる為、他社キャリアのSIMを入れた場合、組み合わせによっては使い物にならない可能性がある。
iPhoneと一部のAndroidスマホは搭載されている周波数帯が多いので他社の周波数帯をほぼカバーすることができる。


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自己紹介

自営無線通信のエンジニアをしていました。現在はコンピュータ系。理科っぽいものが好きなので、電子工作、BCL、アマチュア無線、RCカー、カブトムシ、金魚、熱帯魚、自作コンピュータ、カメラ、ドローンなど一通り通過しております。 現在は、飛ぶものと昔のものに興味があります。

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