無限軌道(クローラー・履帯)一般的にはキャタピラーのはじまり

2022/05/21

機械 昔の技術 特許 発明

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無限軌道(むげんきどう)とは、

起動輪、転輪、遊動輪(誘導輪)を囲むように一帯に接続された履板(りはん・りばん)・シュー (Shoe) の環であり、起動輪でそれを動かすことによって不整地での車両の移動を可能にするもので、この種の車両を装軌車両 (Tracked Vehicle) と呼び、対して通常のタイヤ車輪を備えた車両を装輪車両 (Wheeled Vehicle, Car etc) と呼ぶ。

無限軌道には、クローラー (Crawler)、トラックベルト (Trackbelt)、履帯(りたい)、キャタピラー(Caterpillar)など、複数の呼び名がある。軍事用語では、履帯と呼ばれる。

日本では日本建設機械工業会が統一名称としている「クローラ」または「無限軌道」という名称が一般的に使用され、法令条文(車両制限令、道路交通法施行規則等)ではキャタピラの変化したカタピラという用語が用いられている。
一般によく用いられる「キャタピラー」は米国キャタピラー社 (Caterpillar Inc.) の登録商標である。(日本:商標登録1863602号 ほか。)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
但しこの商標は、商品及び役務の区分が履き物類で登録されておりアシックスが出願していたものが米国キャタピラー社に変更されている。)


Caterpillar 名称の起源

1905年3月、改良された履帯一式を使用して再度No.77の試験が行われました。その走行時に、Benjaminとその甥のPlinyは、機械の写真を撮るために社内カメラマンのCharlie Clementsを現場に連れ出しました。現場に到着したとき、Clementsは最初少し混乱していました。車輪が見えないのに、機械が移動していたからです。Clementsは、ドライブスプロケットとフロントアイドラホイールの間をうねうね動く履帯の動きを見て、機械が這って進む姿がまるで大きな「芋虫(Caterpillar)」のようだと叫びました。Clementsは、その後何十年にもわたって土木機械を表すその名前を初めて使った運命の日だったと説明しています。

Holtの牧場に近づいたとき、私たちは遠くから蒸気トラクタに気付きました。「あれは走っているわけじゃないよ」とBenjamin Holtが言いました。 私は大きなサイドホイールがないことに気付き、「じゃ、壊れているんだね」と言いました。すると、Pliny Holtが振り返って、私を見て笑いましたが、何も言いませんでした。 すぐにボディが動いていることに気付きましたが、何も言わず、収穫された大量の大麦で隠されている、運河を通過するはしけの上にエンジンが載せられているのだろうと思っていました。突然、トラクタが向きを変え、収穫された大麦と私たちの間に現れたときは、少しの間、驚きで言葉が出ませんでした。 私は飛び上がって「これは巨大な芋虫だ」と叫びました。 Benjaminはその言葉を不快に感じつつも、笑顔をくずさず「どうしてそう思うんだい」と尋ねました。 「だって、子供でもそう思うでしょう。 とにかく機械が這って進むときのうねうねした動きを見てください」と私は答えました。
出典:Caterpillar | Caterpillarという社名にまつわるストーリー


無限軌道の発明

1770年、リチャード・ラヴェル・エッジワース(Richard Lovell Edgeworth)が悪路を突破する軍用車両として原始的な無限軌道を使用したキャタピラトラックを発明した。クリミア戦争では、この設計に基づく少数の蒸気駆動トラクターが、ぬかるんだ地形で大成功を収めた。彼はこれを「自分の道を運ぶカート」と表現している。

イギリスの博学者、初期航空工学の先駆者でもある、ジョージ・ケイリー卿(Sir George Cayley, 6th Baronet)が無限軌道の特許を取得し、それを「万能鉄道 (universal railway)」と呼んだ。
 "Sir George Cayley's patent universal railway," Mechanics' Magazine, 5 (127) : 225–227 (28 January 1826).

1837年、ロシア軍のドミトリー・ザグリャシュスキー大尉はキャタピラの図案を考案し、財務局に「移動式軌道つき車両」の特許を申請した。特許は認められたものの、産業界はその発明に興味を示さず、2年後には特許が取り消されてしまった。

1846年、イギリスの技術者ジェームズ・ボイデル(James Boydell)が無限軌道 (endless railway wheel) の特許を、1846年8月と1854年2月に英国で取得した。
Espacenet - Improvements relating to Ped-rail Shoes for Heavy Road Vehicles.

アメリカのエンジニアで発明家のアルビン・オーランド・ロンバード(Alvin Orlando Lombard)が実用的な無限軌道の車両であるロンバード蒸気式木材牽引車を発明し製作し、1901年に特許を取得した。
US854364A - Log-hauler. - Google Patents

ロンバード蒸気式木材牽引車


1904年、ホルト・マニュファクチャリング・カンパニー(現在のキャタピラー社の会社)の創業者であるベンジャミン・リロイ・ホルト(Benjamin Leroy Holt)はロンバードに6万ドルを支払い、ロンバードの特許を使った車両製作権を得た。その後、アメリカで改良し、ブルドーザの原形となる農耕用トラクターを開発した。それが世界初の建設機械であるといわれている。

日本では、富山出身の軍人、学者で発明家の高松梅治が19世紀末頃に無限軌道を考案し、明治44年(1911年)に欧米8か国に特許申請し、国内では農商務省の特許を取得した。Espacenet – search results GB113405A Improvements in Endless Railway for Wheeled Vehicles.

GB113405A Improvements in Endless Railway for Wheeled Vehicles.

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